Mouts Myaa Murmur

ハローインターネッツ、フロムヘル

彼女の荒野


もやしを入れた味噌汁を食べていたんだけど
何故か妙にラーメン二郎が食べたくなってしまった
優しい言葉が時に相手の逆鱗に触れるようなこともあるのだ
仕方ないな、なんて考えていると
ラーメン二郎が初の関西進出を果たしたという話を思い出した
京都に出来たそうだ、一度行っておきたいものだ

覚悟とはなんだろうか
何もかも嫌になりそうな時なんて数え切れないほどあるが
それをいちいち乗り越えるのが覚悟だろうか
そもそもそんな風にならないのが覚悟だろうか

"苦悩のわりに実りのない、この感性を"
おれは愛してやれるのかな

見渡すかぎり一面の荒野を、一度だけ見たことがある気がする
歩き疲れてしまったからといって、死んでしまうことはない
一度ゆっくりと休めばいいよな
おれは何となくまだどうにかなるような気がしているのだ



桜が咲いて、すぐに雨が降ったものだから
花びらも全部散ってしまったと思っていたのだけど
そんなこともなかった
意外と強いものなんだな

プリプロダクションというものを録っている
この作業自体、音楽をやらなければ知らなかっただろな
おれはもう慣れてしまった

スタジオでの練習やライブ、レコーディングやそれに関わる諸々も
「仕事」だと割り切るようになるのだろうか

そこまでは行かないが
良くも悪くも、おれはもう慣れてしまった

桜が咲いたことには毎年感動していたいな
そういうことは忘れないでいたい

水玉の記憶


本当に物忘れがひどくなった

コンビニに入った途端に何を買うべきだったのかわからなくなる
頼まれ事も数分すれば忘れる
昨日の晩ごはんは覚えている
覚えていることと忘れていることの差はなんだろうか

わからないな

おれは何も忘れたくないんだけどな
いや、そんなこともないな

チェックボックスをタップして
好きに消したりできればいいのにな

記憶がその人を作っているよな
だとしたらおれは抜け落ちてばっかりで
水玉のようだ


春と修羅



なんとなく暖かくなりはじめると
違う世界に来たような気分になる

冬に慣れてしまって、春のひとつひとつにそわそわしてしまう
桜が咲いたりなんかしちゃって
綺麗だな、花見とかしたいなって思いながら

憧れの人に会う機会というのが増えてきたが
未だに慣れないな
「青春」なんて呼んでしまうのは良くないのだろう
でも、紛れもなくおれの青春だ
目の前にいる

感情があるのだな
なんて、当然のことに驚いてしまう
修羅のように思っていた、彼も人間なのか

桜の花びらの落ちるスピードを
こんなにも沢山の人が理解しているという状況
不思議でたまらんな
おれは春がそこそこ好きだな


でかい家とでかい犬

 
 
大きな犬を飼っていたことがある
まだ小さかった頃、小学校に入るくらいだったかな
まだ子供だというのにおれが跨っても平気なくらい大きくて、力強い犬だった
頭は悪かったので躾に苦労していた覚えがある

四人家族、小さい庭の付いた大きな一軒家に、大きな犬
おれら子供一人に一部屋、それぞれの部屋にエアコン
家族揃って食べる晩御飯は美味しくない日なんてなかった

子供の頃はそれくらいが普通だと思っていた
周りの友達の家族もみんなそうだったし

だけど、今は遠い夢のような話に思える
でかい家にでかい犬
どれだけの努力とどれだけの正気があればそんなことが可能なんだろう
想像も出来ないな